奥の細道を歩くとき、「青春18きっぷ」や「えきねっと」の「トクだ値」を利用して、交通費を抑えるように努めてきましたが、坂東三十三観音巡礼歩きの時は、65歳も越えて「ジパング倶楽部」に入会したので、例えば香取から銚子まで歩いたときには、片道100Kmを超える山手線内から松岸までの往復乗車券をジパング割引きで購入して、行は新橋から香取に行き、前途無効になるけど行券で前途無効の途中下車をして、帰りは銚子から松岸までの乗車券を別途購入し、復券を使って帰ったりしていました。
後で調べると、もっと良い方法があるようです。それは、銚子から新橋までと、新橋から香取までを連続乗車券として購入し、連続する後の区間の乗車券を先に使って香取まで行き、前の区間の乗車券で銚子から帰ることです。JRの旅客営業規則26条には、「連続した区間(当該区間が2区間のものに限る。)をそれぞれ1回乗車(以下「連続乗車」という。)する場合に発売する」とあり、連続した区間を連続乗車する場合とは定められていないので、連続する後の区間を先に乗車してもよいようです。なお、往復切符も、復券を先に使って、往券を後で使うのもよいようです。
本来、後で使うのが当然という固定観念に縛られていて、これに気が付くのが、坂東三十三観音巡礼を終えた後であったのが残念です。
山手線内から松岸までの往復乗車券で、香取で途中下車するのは、東京近郊区間内なので、成田線経由で松岸まで行く途中なので、途中下車するのでかまわないと思っていましたが、乗車券の経路は総武本線経由になっているので、松岸から香取までを乗り越したことになり、乗り越した区間の追加料金を払わなければならないとも考えられます。
松岸までの往復を、新橋から香取、松岸から新橋という連続する2区間に変更したと考えると、変更後もジパング割引きが適用されるので、旅客営業規則249条をみると、追加料金なしで区間変更することができることになるようです。
ところが、ジパングのガイドブックには、使用開始後の変更はできないとあります。旅客営業規則とガイドブックとどちらが正しいのでしょうか。香取駅は無人だったので、切符回収箱に往路の往復切符を入れただけでしたが。
ネットを見ていると、大都市近郊区間内の100Kmを越える区間の乗車券に、新幹線の区間を間に入れれば、旅客営業規則70条の区間は最短距離で運賃が計算されるし、途中下車も自由にできるように紹介しているページがありました。
ところが、旅客営業規則156条には、大都市近郊区間内の駅を相互発着する乗車券で近郊区間の駅では途中下車できないと明記されていて、これを字句通りに解釈すると、東京-上野を新幹線にした、東京近郊区間内の駅を相互発着して100Kmを超える乗車区間の切符で、途中下車できるのは新幹線の東京駅、上野駅に限られることになります。
一方、JR東日本のページやジパングのガイドブックには、「大都市近郊区間内のみをご利用の場合の普通乗車券は、途中下車できない」と、旅客営業規則の「大都市近郊区間内の駅相互発着の普通乗車券」とは微妙に異なる記載となっていて、これだと大都市近郊区間内のみではない、新幹線区間を含む普通乗車券は、大都市近郊区間内の駅でも途中下車できることになり、現状は、途中下車できる運用をしているようです。